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Day_7_2 答えろウルフ
公園にいる大神くんを見つけ出して、声をかける。
「あの……昨日はごめん」
大神くんは何も言わない。
「酷いこと言ったよね……。分かってるよ、大神くんは悪くないって。お母さんは運が悪かっただけなんだよね」
いくら話しかけても、こちらに一瞥もくれない。
「どうして何も言ってくれないの、大神くん……」
やっぱり、怒らせちゃったのかな? あんなこと言ったから……。
『どうして君なんかが生き延びられて──』だなんて、誰だって言われるのは嫌だよね……
「ねえ……」
「…………」
大神くんは何も言わず、向こうへ歩いていってしまった。
なんだろう……よく分からないけど……
何だか、とてつもなく嫌な予感がする……。
怒ってるだけじゃない……大神くんは何かを、隠してる……?
~~~~~~
「夢と現実の境は破壊される」
探し当てた紙切れには、「見覚えのある筆跡で」こう書かれていた。
この一文が何を意味するのか。俺には分からない。
だが、この上なく最低最悪なことだろうとは想像がつく。
『殺意の時間です』
俺は、どうしたらいい。
『夢を叶える夢のため』
どうしたら、この悪夢を止められる。
『あなたは人を殺します』
教えてくれよ、知っているんだろう? なあ──!
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