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Day_6_2 LEAK

 放課後。雲の切れ目から夕日の差す通学路で一人、考え事をしながら進む。

 

「やっぱり、大神くんは……」

 

 今日は大神くんのクラスメイトや、昔所属していたというサッカー部のメンバーに話を聞いて回ることができた。

 大神くんがどんな人なのか。なぜ歩き方が変なのか。

 そして分かった。間違いない。やっぱり大神くんは──

 

「大神くんは、あの事故に遭ってたんだ」

 

 大神くんが大怪我をしてサッカー部をやめたというタイミングは、あの事故の日と……お母さんが死んだあの日とぴったり一致していた。

 あの死傷者の中に含まれてたんだ。お母さんと同時に轢かれた歩行者の一人に。

 

 ……最初の夢のとき。暗示を受けた私の言葉はただの妄言だと思ってたけど……

 もしかして、お母さんが死んだのは実は大神くんのせいもあったりするのか──

 

 ……いや、何を考えてるの私は。そんなことないよ、見たわけじゃないし分かんないよ。

 悪いのは運転手だけ、そうでしょ……?

 

 道には誰もいない。誰も否定しないし、肯定もしない。ただ夕日が照りつけるだけ。

 

 

「…………」

 

 サッカー部の人たちは皆口を揃えて言った。「大神が居なくなって良かった」と。

 実力はあれど性格は非常に悪く、他人のミスを過剰に責め立てたり……

 

「いい人だと、思ってたんだけどなぁ……」

 

 自分のためならいくらでも他者を蹴落とす残忍な奴だと、サッカー部の人は言っていた。

 

 帰る頃にはもう日が沈む。

 早くご飯を作って、食べて、お風呂に入って、そして……寝なきゃ。

 

 また大神くんに夢で会ったら……本人からも、話を聞いてみたいな。
 

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